0Withコロナ 深作欣二監督が発する深いメッセージ 「復活の日」 1980佐々木 隆行2020年5月14日あらすじ 殺人ウイルスと核ミサイルの脅威により人類死滅の危機が迫る中、南極基地で生き延びようとする人々のドラマを描いた作品。 「愛は、人類を救えるのか?」MM88、その細菌兵器によって全世界は大パニックとなり、 氷に閉ざされた南極大陸に残さ...
0映画『ジョン・ウィック』 感想消費者Xの転身2020年3月25日キャスト ◆ジョン・ウィック(キアヌ・リーブス) ◆ヴィゴ・タラソフ(ミカエル・ニクヴィスト) ◆ヨセフ・タラソフ(アルフィー・アレン) ◆アヴィ(ディーン・ウィンタース) ◆グレゴリ(オマー・バーネア) ◆ヴィクター(トビー・レナード・ム...
0滝田洋二郎監督 「コミック雑誌なんかいらない」 1986 レビュー ネタバレあり佐々木 隆行2022年1月22日テレビ全盛期 1980年代、日本のテレビは全盛期を迎えた。報道やバラエティは、半ばリアル、半ばヴァーチャルなメディア空間を創出し、大衆はお手軽なエンタテイメントとしてそれを消費した。「コミック雑誌なんかいらない」には、当時のフジテレビ横澤...
0河瀬直美監督 「朝が来る」 2020 レビュー佐々木 隆行2022年10月24日永作博美の笑顔 永作博美の少し横長い顔。人懐っこい笑顔は、若い頃と変わらない。誠実に人に向き合い、自分にもポジティブだ。企まざるユーモアが、愛らしい笑顔いっぱいに拡がる。とびきりの美人ではないかもしれないが、女らしい色香はすこぶる魅力的だ...
0竹内昌男監督 「ジャンプ」 2004 レビュー佐々木 隆行2021年3月20日甘美なノスタルジー 別れた女ほど、甘いものはない。こっちが年を重ねても、彼女はあの時のまま、若く美しい。唇や指が、彼女の柔らかい身体の感触をはっきりと覚えている。出会った頃のときめきや、落したときの達成感、時折の小さな諍いや、別離のやるせな...
0井坂聡監督 「g@me」 2003 感想佐々木 隆行2020年4月20日ウェルメイド 良い映画には、2種類ある。芸術作品とウェルメイドなエンタテイメントだ。芸術作品には、映画監督の創造の魂が刻まれる。やむにやまれぬ表現欲求を持つ映像作家は、観客を楽しませる前に、自分が救われるために作品を創る。ウェルメイドな映画...
0【2020年 最新】VOD(ビデオ・オン・デマンド)おすすめ10社比較adm2020年5月2日まえがき 定額でドラマやアニメを視聴できる動画配信サービス「VOD(ビデオ・オン・デマンド)」が流行しています。電車の中など移動時間にも、スマホでTV番組を楽しんでいる人の姿を見たことがある人も多いのではないでしょうか。 懐かしいドラマや番...
アドベンチャー0映画『野性の呼び声(2020)』感想 ネタバレあり「2020年の令和の時代にこれやるかね?」というのが一番最初の正直な感想です。 小説『野性の呼び声』は1908年に初めて映画化され、それ以降も何度も映画化されています。 多分、6,7回くらいになるんじゃないかしら。 ジャック・ロンドンの古典的な冒険小説の最新版であるこの映画は、フォックスの下で開発され、リロ&スティッチ...
ヒューマン0市川崑監督 「私は二歳」 1962 感想戦後社会という桃源郷 愛国心や伝統を尊ぶこころは、敵を憎悪するこころも培かってしまう。挨拶をしない人に薄っすら敵意を抱くがごとく。大航海時代以降の世界では、異民族の衝突が多発し、戦争の規模は劇的に拡大した。 日本も史上最大の戦争を闘い、史上最大の敗北を喫した。国民精神は致命的な打撃を受けたが、すぐさま復興に向けて立ち上...
ヒューマン0大島渚監督 「戦場のメリークリスマス」 1983 レビュー東洋と西洋 東洋と西洋。戦争と平和。秩序と混沌。体制と革新。右と左。大島渚は、対立する概念の相克を論じ続けた。後者に与する思想を饒舌に語るが、前者への洞察もないがしろにはしない。過剰に論理的であるからこそ、時には激情が露わになった。 「戦場のメリークリスマス」は、この大島的相克を寡黙に表現した最高傑作である。 1942...
ホラー0黒沢清監督 「叫」 2007 レビュー 殺風景な湾岸の荒涼 東京湾岸。高層ビルや巨大な橋梁と朽ちた護岸や廃墟が混在する地帯。改めて地図で確認してみると、埋め立て地の面積はかなり広いのだが、全ての土地が有効利用されているとは言い難い。 役所広司演じる刑事は、湾岸地域を管轄する警察署に勤務する刑事だ。彼の自宅もこの地域の古い団地であり、連続殺人事件もこの空虚な水...
ヒューマン0黒沢清監督 「トウキョウソナタ」 2008 レビュー ネタバレあり家族の解体 家族の絆。一家団欒。そんなものはもう失われた、と黒沢清は言いたいのではない。もとからそんなものは「あまり」なかったということを、ドライにそして少しユーモラスに提示してみせているだけだ。両親がいて子供がいる。しかし、そこに親子の代えがたい愛情があるとは限らない。むしろ性別や年代の離れた者どうしでは感性が異な...
ヒューマン0小津安二郎監督 「お早よう」 1959 レビュー ネタバレあり戦後社会という桃源郷 1959年、東京。多摩川の河岸の集合住宅。丸の内あたりに勤めるサラリーマン家族が軒を並べて生活している。専業主婦同士、子供同士の間でごく自然に近所付き合いが産まれ、平凡に暮らしている。 このコミュニティは、太古からの普遍ではない。日本の歴史が稲作と同時に始まり、農耕が長らく生産手段の基本であったこ...
ヒューマン河瀬直美監督 「朝が来る」 2020 レビュー佐々木 隆行2022年10月24日永作博美の笑顔 永作博美の少し横長い顔。人懐っこい笑顔は、若い頃と変わらない。誠実に人に向き合い、自分にもポジティブだ。企まざるユーモアが、愛らしい笑顔いっぱいに拡がる。とびきりの美人ではないかもしれないが、女らしい色香はすこぶる魅力的だ...