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    朝が来る

    河瀬直美監督 「朝が来る」 2020 レビュー

    永作博美の笑顔  永作博美の少し横長い顔。人懐っこい笑顔は、若い頃と変わらない。誠実に人に向き合い、自分にもポジティブだ。企まざるユーモアが、愛らしい笑顔いっぱいに拡がる。とびきりの美人ではないかもしれないが、女らしい色香はすこぶる魅力的だ。そんな永作の化粧っ気のない顔が、幾度もアップで映される。年輪を経た笑顔は慈愛に...
    吾輩は猫である

    市川崑監督 「吾輩は猫である」 1975 レビュー

    俗物のおしゃべり 俗物とは、世間に漂う人だ。自らの信念を持たず、常に空気を読む。「吾輩は猫である」は、夏目漱石が俗物を風刺した小説である。  中学教師の仲代達矢は、妻(波乃久里子)と三人の子供と共に、雨漏りのする安普請の家に暮らしている。この家に、さして用件もなく訪れる伊丹十三、岡本信人、前田武彦、篠田三郎。俗物たちは...
    空白

    𠮷田恵輔監督 「空白」 2021 レビュー ネタバレあり

    薄い人  世の中には、目立つ人がいる。頭の良い人、仕事の出来る人、異性にモテる人、ルックスのいい人、声の大きい人。しかし、そんな特長のある人ばかりではない。むしろ、目立たず、存在感の薄い人のほうが多い。彼等は、自己主張することなく、ひっそりと生きている。彼等の考えていることは、周囲に伝わらない。攻撃性や嫉妬にも乏しいの...
    北野武監督 「その男、凶暴につき」 1989 レビュー ネタバレあり

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    常識的な感性  北野武は、ごく常識的な感性を持った人だ。往年のオールナイトニッポンのトークを聴くとわかる。たけしは、権力者と市井人、富豪と貧民が混在する社会の「狭間」に産まれる「間抜け」な状態を揶揄して笑いに転化した。漫才やコントでもこの「間抜け」を嗤い、かつ、愛着して表現した。「間抜け」の面白さを巧く表現するには、双...
    滝田洋二郎監督 「コミック雑誌なんかいらない」 1986 レビュー ネタバレあり

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    テレビ全盛期  1980年代、日本のテレビは全盛期を迎えた。報道やバラエティは、半ばリアル、半ばヴァーチャルなメディア空間を創出し、大衆はお手軽なエンタテイメントとしてそれを消費した。「コミック雑誌なんかいらない」には、当時のフジテレビ横澤彪プロデューサーが本人役で出演し、部下たちに訓示する。 「視聴者は、ニュースもバ...
    新藤兼人監督 「北斎漫画」 1981 レビュー ネタバレあり

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    江戸の爛熟  江戸の人口は100万人を超えていた。世界一の大都市だったという説もある。日本はガラパゴス的な発展を遂げ、1700年代後半、化政期には文化の爛熟期を迎えていた。葛飾北斎は1760年に産まれ、1848年に死んだ。その20年後に明治維新が起こったことになる。  「北斎漫画」には、曲亭馬琴(西田敏行)、十返舎一九...
    蔵原惟繕監督 「憎いあンちくしょう」 1962 レビュー ネタバレあり

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    浅丘ルリ子の最高傑作  蔵原惟繕のシャープなカッティングも素晴らしい。石原裕次郎の男っぷりも素晴らしい。しかし、この映画の到達点は蔵原や石原の度量ではない。浅丘ルリ子という史上最高の女優が誕生する輝かしい瞬間が、奇跡的というほかないほど鮮やかに刻まれているのだ。  石原裕次郎は、マルチタレントを演じる。当時勃興していた...
    増村保造監督 「卍」 1964 レビュー ネタバレあり

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    格差社会  男は、格差社会に生きていない。もちろん人には優劣がある。頭の良さ、容姿、異性を惹きつける力、運動神経、収入。後天的な努力では逆転できない要素も多い。しかし男は、格差を露呈しない。格差は暗黙に了解され、持てる者は謙虚に振舞う。長幼の序は、格差をあからさまにしないための、知恵だ。しかし、女は違う。美しい女のセク...
    sasameyuki

    市川崑監督 「細雪」 1983 レビュー ネタバレあり

    沈みゆく関西  古代から日本の中心であった関西は、存在感を落とし続けている。現在の関西人はみんな、お笑い芸人のテンプレートを演じている。圧倒的なクオリティを誇った芸能だが、松本人志という異端を大御所化したせいで、停滞している。  「細雪」は昭和初期の阪神モダニズムを描いている。旧い問屋の姉妹が、上本町の本家と芦屋の分家...
    入江悠監督 「22年目の告白 -私が殺人犯です-」2017 レビュー ネタバレあり

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    仲村トオルのいかがわしさ  胡散臭いとは思っていた。例えば「接吻(2008)」。小池栄子の圧倒的な狂気と比して、渋く映画を支える名助演のように見える弁護士役だが、どこか嘘くさい。まず、声だ。誠実な男の渋く低い声。そんなものが仲村トオルに似合う筈がない。「22年目の告白」では、報道番組のキャスターを演じている。社会の矛盾...

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